それに対して5目並べは先手必勝という結論は出ていますが、そのパターンは非常に複雑で必勝法を踏まえながらの対局するには、かなりの記憶力が必要です。
オセロやチェス、将棋も「二人零和有限確定完全情報ゲーム」の1つ、と説明すれば「二人零和有限確定完全情報ゲーム」といえども必勝法を捉えることが難しいゲームも数多く存在する、ということが理解頂けるはずです。

チェスにおいてはコンピュータが人間の力を追い抜いている現状ですが、コンピュータも「必勝法」を手に入れているわけではなく、膨大な数のパターンを調べることで勝ちやすい手を選択しているのです。
そう考えると、むやみやたらに必勝法を探そうとするのではなく、純粋にそのゲームを楽しみながら、部分部分で勝ちパターン(必勝法とまではいかないもの)を見つけていく、というのが人間のゲームとの正しい向き合い方なのかもしれません。
本記事では、2つの古典的なゲームの分析をしました。ゲームの世界にも、このような数学の世界が広がっていることを感じて頂けたのなら幸いです。