「ウィズコロナ」「新しい日常」の大いなる欺瞞…戦争のときにそっくりだ

「日本人論的不安」を考える
船曳 建夫 プロフィール

そうした現状の不安を、国民が理解するためのたすけとしてか、「新型コロナウイルス対策分科会」が感染状況の4段階というのを今日(7月31日)出した。笑ってしまった。これはかつての「大本営発表」の「虚偽」ではないが、「大本営流」の「ごまかし」である。僕のような素人でも分かる。

第4段階が「爆発段階(医療が機能不全):この状況にならぬよう上記対策を実施」だという。これは戦争で言えば、「壊滅段階(軍隊が機能不全):この敗北にならぬよう上記対策を実施」ということで、もしその段階になったときは戦争はもう終わっている。戦争(感染拡大)の第4段階ではなく、敗戦処理(医療崩壊)の第1段階だ。

この第4段階が表にあるため、現状が最悪の直前ではなく「二つ前の「漸増」段階」にずれる。ここにごまかしがある。これを作った「専門家」の苦衷を察する。「感染症専門家」でなく「現場の医師」には、自分の身が現場近くにあるので、この「第4段階」を「段階」としておいているごまかしは明白だろう。「おい、おい、医療が機能不全、て、戦車が地響き立てて向かって来ているのに、竹槍もって戦場に立ってろ、ということ?」と。

 

ファクターXを探す必要はあるのか

紙数が尽きて、文明論的な話が出来なくて残念だが、最後に、コロナ対策において「どうして日本人なのによいのだろう?」の問いに答えたい。簡単である。ある時点の前に感染者が少なければその後も感染者が少ない、という「感染のメカニズムの常識」で理解できる。だからこそ、明日のために今日の感染者を少なくしようと努力している。

ではなぜ「ある時点」、コロナに気がついて対策を始めた最初の頃、感染者が少なかったのか、といえば、第1の答えは、それは日本の国家的医療体制がしっかりしているからである。ファクターXなど探す必要はない。