「SNSの毒」から距離をとった結果…ある作家が陥った「矛盾と疑問」

一体、なんのためにあるんだろう?
高木 敦史 プロフィール

「売れているもの」が遠くなる

自分が小説を書いて、それを誰に読んで欲しいか? 若い頃の自分のような人——と答える人は結構多いのではないかと思います(お名前は失念しましたが、この間テレビでも同じことを言っている方がいました)。

で、自分が中高生だった頃を考えると、中高生の自分が今の自分の書いた本を見たら、きっと手に取ってくれるとは思うんですよね。ただ「中高生の頃の自分みたいな今の中高生」って、はたしてそういう人間がどのくらいいるのでしょうか?

筆者が書いた小説。今年2月に上梓した

自分は自分の名前で検索するいわゆる「エゴサーチ」を毎月初日だけ自分に許可しています(月イチなのは「常態化すると疲れるから」という理由です)。で、数こそ多くはありませんが、有難いことに比較的好意的な意見を多く目にします。

「合わなかった」という意見ももちろん存在しますが、全体から見るとかなり少数です。そこから分かるのは、自分の本は自分が想定する読者の方に手に取ってもらえているが、その母数は自分の想定より少ない、ということです。

ここで、通常なら「眠っている母数を掘り起こす」と考えるでしょう。でも、そうなると現在いる方達は自分の本を手に取らなくなるような予感がするのです。

なぜか? それは「自分が中高生の頃、どうやって好きな物を見つけていたか?」という問題に繋がります。

本に関していえば、学生の自分は書店の文庫コーナーや漫画コーナーに行っては、並んでいる本の表紙とタイトルとレーベル名を見て、その内容を想像するというのを繰り返していました。

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