「SNSの毒」から距離をとった結果…ある作家が陥った「矛盾と疑問」

一体、なんのためにあるんだろう?
高木 敦史 プロフィール

作家がSNSをやる目的

ツイッターについてもう少し書くと、最初はフォローしてくださった方に対してこちらも全員無作為にフォローし返していましたが、次第に「フォロワー数0人の人はきっと読むだけに使用している人だから、こっちからフォローしたら迷惑だよな」とか「あ、これ最近よく聞くbotってやつだ。避けなくちゃ」とか、だんだん勝手を覚えて自分なりのほんのりガイドラインに基づいて使用するようになりました。

SNSは人が増えると次第に暗黙のルールが形成されていくもので、「FF外から失礼します」とか「昔で言ったらブログの来訪者カウンターのキリ番みたいだな」としみじみしたりしました。

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ただ、こういうルールってだいたいの場合、最初に誰かが何の気なしにやった行いが、その人がいなくなった後も残ってしまっているだけだと思うのです。形骸化したルールに従うのは疲れちゃうので、自分はSNSで極力他人に干渉しないようにしています。

投稿する内容も宣伝以外は当たり障りないものばかりです。何かの専門家ではありませんし、あまり知識や情報を我が物顔で発信するのが好みではないので、どうでもいいことを書いて、2いいねくらいつくとそれだけで満足します。

これを言っちゃうと身も蓋もないのですが、人と繋がるためにSNSをやっているように見せかけて、特段誰とも繋がってないんですよね。

というわけで、かつて「ネットで宣伝するのが苦手だ」と言った編集者と同じ状況に陥っています。ただ、それは「SNSの宣伝使用」に含まれるニュアンスが、昔と様変わりしてきたからという気もします。

作家がSNSをやるのって、当初は「自分の読者層が手軽に情報を得られるように」という意識が主流だったように思います。それが、いつの間にか「自分の読者層の外側にどうやって情報を届けるか」について意識しなくてはいけない状況に変わってきたと感じます。この変化により、私は個人的な矛盾を抱えることになりました。

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