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日本はこの30年で学校を潰しすぎた…!ある地方が直面する「厳しい現実」

小規模校は不登校支援に効果があるのに…

小規模校は本当に不要なのか?

これまで2回(前編中編)にわたって、広島県福山市を事例に、小中学校統廃合の令和的実態を報告した。

読者からは似たような事例報告が寄せられており、今後こうしたことが連鎖するのではと危惧する。

それを防ぐためにも今回は、小規模校をめぐる、より根源的な問いを検証してみたい。

それは、「そもそも小規模校は本当に解消させてよいものなのか?」というものである。

この問いをとくにここでは、現在大きな問題になっている不登校との関連で考えていく。

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学校統廃合をめぐる案件ではともかく小規模校のデメリットが強調され、規模拡大が要請される。

が、学校規模の拡大には別のリスク(デメリット)が潜んでおり、そこで生じた問題はしばしば規模の小さな学校で解決されることが多い。

山村留学や島留学はその一例であり、大規模過密校は概ね都市(新興住宅地)にあって自然が乏しい。あるいは、自然はあっても地域社会が希薄である。

これに対し山村や離島の学校には、豊かな教育環境がそろっており、教員の目も届きやすい。

それゆえ近年は、そうした山村・島ならではの教育環境を求めて地方移住するケースが増えている。

 

前回紹介した福山市内海町も、そうした移住によって子ども数の減少に歯止めがかかっていた典型的な成功事例だった。

小規模校の子育て環境のよさは次第に地域住民自身にも再認識が進んでおり、一度外に出た住民が、子育てを機に戻ってくるケースも全国で目立ち始めている。

だが、「小規模校という選択肢」はこうした小規模の良さを積極的に求めたハッピーなものだけではない。

近年は、しばしば大規模校で発生する不登校やいじめの問題から、小規模校に移って通学先を確保するケースが増えている。

小規模校にはどうも、不登校などに関わって、我々の社会が必要とするもっと大事な機能が備わっているようである。小規模校と不登校の関係について考えていこう。