BLMやK-POPスターから考える、私たちが学び続けなければいけない理由

今、日本社会に最も求められていること
竹田 ダニエル プロフィール

K-POPアイドルがBLMを支持した理由

国際的なファン層を抱える韓国アイドルのBTSをはじめとしたK-POPアイドルたちが、BLMを支持するメッセージや寄付を表明したことも話題となった。

アメリカ人でもなければ、人種的マジョリティ(白人)でもない彼らがここまで行動を伴った意思表示をする必要があるのか?

大きく分けて三つあると考えられる。

1. スター、そしてロールモデルしての社会的責任
2. ブラックカルチャーを音楽やファッションに取り入れてきた文化的な責任
3. 国際的にファンを抱える組織として、様々なマイノリティにも配慮する責任

これら全てに共通しているのは、「責任」である。

〔PHOTO〕gettyimages

『Teen VOGUE』誌の記事ではこのように解説されている。

「倫理的指標として有名人を頼るべきではないが、大きな影響力には大きな責任が伴うことも事実だ。ヒップホップは、ニューヨークのブロンクスに住む黒人とラテン系のアーティストたちが、黒人やブラウンの人々の生活について語ったものだ。音楽は住宅の不平等、警察の残虐性、不当な刑務所制度、人種差別などを論じていた。それは本質的に抗議や活動主義と結びついており、ヒップホップは世界的に音楽に影響を与えてきた。最終的には、K-POPアーティストが黒人の生活を守るために発言することができる上にするべきであるということに気付くのは良いことであり、彼らが恩恵を受けてきた文化のために戦うことを求め責任を課すことは、間違っていない」

このようにして、スターや大企業が声をあげ、リーダーとしてムーブメントを推進させることは非常に重要であるのと同時に、より小さな規模の組織、または個人においても同じことが言える。

一人ひとりが国際社会の一員であり、グローバル化が否応無く進む現代においては、「世界の問題は我々とは無関係」と言い切ることはできない。そして世界のジャーナリズムやそれを取り巻くSNSでの世論も、「知る責任」を放棄せずに議論と対話を続ける形式が強まりつつある。雑誌の売り上げの低迷により2017年にデジタルのみでの発信に切り替えた『Teen VOGUE』は、イギリスのメディア”Newstatesman”によってこのように形容されている。

「印刷物の売り上げが落ち込んだ(2017年12月にオンラインオンリーになった)後、より政治的な方向へと内容の変換を進めたのは、ティーン・ヴォーグの32歳の編集者エレイン・ウェルタート、デジタル・エディトリアル・ディレクターのフィリップ・ピカルディ、クリエイティブ・ディレクターのマリア・スーターだった。この変革は、2016年のドナルド・トランプ氏当選後のアクティビズムへの関心の急増と重なった」

このような10代向けの女性ファッション誌が「生き残るため」に「スマホでも資本主義を批判する方法」「マルクスとは何者か」「バーニーサンダーズの民主社会主義についてのスピーチから学べる4つのこと」などといった、非常に政治的かつ教育的な内容を発信し続けているのは、ティーンが社会のことについて学ぶ媒体としての需要があることとともに、必要性もあると考えられる。

BLMに関しても、その他大手媒体に劣らぬ情報量やジャーナリズムの質で記事を掲載し続け、ムーブメントの意義を噛み砕いて伝えるメディアとして機能している。そこでアジア人のスターであるBTSがメッセージを発信し、それがちゃんと若いファンに受け入れられ行動を促していること、そしてなぜ行動する必要があるかまでを取り上げているのだ。