BLMやK-POPスターから考える、私たちが学び続けなければいけない理由

今、日本社会に最も求められていること
竹田 ダニエル プロフィール

『ELLE CANADA』誌の「人種差別に対する白人の沈黙が致命的な理由」という記事では、「人種差別のニュースに悲しみながらも何も発言や行動をしないたびに、あなたはこのような社会を作ることに加担していることになる。発言しないことは、抑圧に加担しているのと同義だ」と書かれている。

これはカナダ国内において、差別に対してマジョリティである白人が行動したり発言することを促していることについて言及した記事だが、日本国内でマジョリティ側であるほとんどの「日本人」にも全く同じことが当てはまる。

「声を上げること」について、今までの日本社会では抵抗感を持っている人が非常に多かった。政治的批判についても、性的暴行の被害者に対しても、声を上げる人には「黙ってろ」と抑圧する声がとても強い。

しかしコロナウィルスによって社会問題が浮き彫りかつ切実な問題として実感できるようになり、政治への批判、セクハラの告発、日常的に女性や人種・性的マイノリティが体験するハラスメントや差別などについて、多くの人がSNSやメディアで実体験を声に出すようになった。

〔PHOTO〕iStock
 

どれも前から存在している政治汚職、男尊女卑文化、差別や偏見であったが、SNSでリアリティの強い「実体験」が拡散され話題になることによって、問題が浮き彫りになり、解決を求める声が続々と上がるようになる。これはアメリカでBlack Lives Movementが強く支持され、拡大したのと同じ構造である。

今までは多くのマイノリティが人種差別を体験していたにもかかわらず、SNSがなかったことによってマジョリティに「見えなかった」だけで、存在が無視されてしまっていたのだ。

だからこそ、大切なのは「当事者に声を上げることを強制する」ことではなく、当事者でない人「こそ」が声を上げることの重要性だ。被差別層が声を上げられるようになるためにも、マジョリティがそれを聞き入れ、拡声させるという意思を表明することが何よりも必要なのだ。