「ヤバい校則」がまかり通る学校の闇…ツーブロック禁止は序の口だ

女子生徒の下着の色を確認する男性教員
大塚 玲子 プロフィール

だが一方で、「保護者が口を出すな」と言われた例もある。とくに保護者がPTAを通して校則を変えようとすると、学校や校長は嫌がる傾向がある。

これはある意味、保護者が単独でなく複数で声を上げることには一定の効果がある証とも考えられるが、現状は学校にコントロールされているPTAが多いため、その意に反することはしないのが「ふつう」だ。警固中で制服を変えた元PTA会長も、「たまたま実現した」と振り返る。

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結局、マスコミでも取り上げられるようなおかしな校則は、保護者からの要望を機に変わることもあるが、それ以外のルールは「校長次第」の部分が非常に大きい。

生徒も保護者も、もちろん黙っているよりは言ったほうがいい。校則を変える必要を感じたなら、なんらかの意思表示は必要だ。ただ、それだけでは難しいことも多く、校則を変えるためにはやはり学校、校長の判断が大きいと感じる。

実際に、校長の判断で校則をなくした学校もある。世田谷区立桜丘中学校では、今年3月まで校長を務めた西郷孝彦氏が、「子どもたちが幸せな3年間を送るためにはどうしたらいいか」をとことん考え、教職員でも議論を重ね、校則を廃止した(*1)。

「生徒たちは小学校のときに教員から指示されることに慣れきっています。でも、社会に出れば『自分で考え、判断する』ことが求められます。指示を待っていても人生は前に進みません。だったら自分で考える癖を早くからつけるべきではないでしょうか。教員が指示を出し続けている限り、生徒は自分で考えられなくなってしまいます」(西郷氏)

このような考えが全国の学校に浸透すれば、話は早い。しかし残念ながら、現状は理想から程遠い。