腫瘍摘出手術で変わったことは?
ALSへの影響は?

腫瘍摘出手術が終わったすぐ後にALSの担当医も様子を見に来てくれました。

「お加減いかがですか? 無事に終わったようですね」
「ありがとうございます、今のところ声は無事のようです」
「良かったです、他の部分の機能も落とさないように頑張ってください」
「はい」
「看護師さんが張り切っていたのでやりがいがありますよ」

病院内でカルテや情報を共有しているのでしょう、そんな言葉をかけてくれました。

腫瘍摘出手術後すぐの津久井さん。ニャンちゅうと 写真提供/津久井教生

無事に手術が終わったあとは、そこから日常を取り戻していくことが大切です。過去に足の大怪我を経験しているので、リハビリの感覚は分かっているつもりでした。体の状態を見ながら、出来る限り進めてしまうのが良いのです。もちろん無理はいけませんが、現在の概ねの病院での手術後のリハビリ方法としては、ドンドンと体を動かしていくのが主流のようです。

「手術の影響」とひとことでいいますが、影響は術後の自分に依ることが多いと思います。今は担当の医師とコミュニケーションを取っていくと、基本的な病気の事もそうですが、手術後の状態についても大抵詳しく説明してくれます。医師からの話を聞いて、あらかじめ想定できる術後の影響に、自分がどう立ち向かっていくかという問題なのです。リハビリによって手術後の身体能力への差も生じると思います。

手術前に泌尿器科の執刀医とかみさんとも話していたのは、「もしかして腫瘍を取ったらALSが良い方向に向いてくれるかもしれないね」という淡い期待でした。執刀医も「そういう思いで臨みましょう」とおっしゃっていましたし、かみさんともそれなりの期待をしていました。

ALSは治療法の分からない病気ですが、同時になぜ罹患するのかもはっきりと分かっていない病気です。罹患の原因がある程度取り除ければ、そして要因の一環が無くなれば、ALSは治らずとも進行が遅くなるのではないかと思ったのです。
いずれにせよ、まずはしっかりと摘出手術後のリハビリに励むだけです。