アプリの女王から思いがけないアプローチ

なんと、メッセージの送り主は『さくら26歳』だったのだ。

直彦は小さなアイコンを食い入るように見つめる。

――さくらって…あのさくら?花束ランキングトップの?

確かに先日、直彦から彼女に『いいね』を押した。

しかしそれは花束ランキングトップに君臨する女王様へのエールような意味合いで…まさか本当にマッチングするとは思ってもみなかった。

しかも驚くべきことに彼女の方から丁寧なメッセージまで届いているのだ。

『ナオさん、こんばんは。夜遅くにすみません…もう寝ていらっしゃるかな。先日はいいねありがとうございました。プロフィールを拝見して、素敵な方だなと思いメッセージしています。実は私…カレーが大好物なんです!駐在中にスパイスカレーの研究にハマったと書いていらして興味が湧きました。どんなカレーなんだろう?とっても気になります』

人気者で、多くのハイスペ男から言い寄られているであろうさくらが、わざわざ俺にメッセージを…?

直彦は半信半疑のままアイコンからプロフィールに飛んだ。するとそこには4,000本を超える花束アイコンと、オリエンタル系美女の写真が並んでいた。

――…すごいな。淳也の言ってたことは本当かもしれない。

お前はアプリでモテるタイプだ。魅せ方さえ変えれば激変する。

淳也がそう言ってくれて、直彦は教わった通りにプロフィールを修正した。その成果が早くも現れたのだ。

『さくらさん、初めまして。人気者からメッセージが届いたので驚いています…』

直彦は留美にスルーされていることもしばし忘れ、浮かれた気分でさくらへの返信に取りかかった。

NEXT:8月8日更新
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