「半沢直樹」が「ドラマ第2回」の呪縛とプレッシャーから克服できたワケ

失速するかの分かれ道

2段ロケットの点火

連続ドラマの成否では、初回のスタートダッシュと同様、実は第2話へのバトンタッチが大切だ。これまで多くのドラマが、初回視聴率が高かったにも関わらず、第2話で失速して大ブレークを逃している。

その一方、2013年に放送された『半沢直樹』第1シリーズは、初回19.4%から2話で21.8%と上げ、その後も一度も数字を落とすことなく、最終回に42.2%と民放一般劇の歴代2位という金字塔を打ち建てた(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。

筆者は、今回のシーズン2の成功の肝は、第2話にあると注目していた。ふたを開けてみると、「外野からのプレッシャー何するものぞ」と、第2話は22.2%と初回を超えてきた。2段ロケットの点火は成功だったのである。これで成功への軌道に向かう可能性は一段と高まった。

本記事では、第2話成功の背景を解説する。

 

初回がスタートするまでの万全の構え

『半沢直樹』の原作・脚本・演出・演技などが卓越しているのは、今さら説明しない。それらに加えて優れているのは、7月19日初回の置き方だった。直前2週間にわたって、第1シリーズの特別総集編を放送した。その前編は、リアルタイム視聴率13.0%・タイムシフト視聴率5.3%で総合視聴率は17.5%となった。そして後編も、14.8%と6.5%で20.5%と好成績だった。

第2シリーズ初回の番組宣伝は入念に行われていた。それでも特別総集編を2週にわたって同じ時間帯に放送したことが、最も効果のある番宣だと筆者は受け止める。しかも2回とも高い視聴率で、多くの視聴者に「さあ、見るぞ!」という気にさせた。

結果は初回22.0%というリアルタイム視聴率の高さにとどまらない。インターネット接続テレビやデジタル録画機の利用状況を調べる東芝映像ソリューションの「TimeOn Analytics」によれば、初回はライブ接触率だけでなく、録画予約率と再生接触率(放送後の録画視聴率)のいずれも断トツだった。

今クールの連ドラで比べると、ひとり抜きんでていることがわかる。録画予約率は2位の『私の家政夫ナギサさん』17.16%に対して23.76倍、1.4倍も多く録画され、しかも10.57%の録画機が実際に再生された。こちらは2位より1.7倍も多い。

こうしたデータと同じように、ビデオリサーチが調べる総合視聴率も傑出したものとなった。特別総集編の前編17.5%、後編20.5%に続き、第2シリーズ初回は33.0%となった。3軒に1軒が見る、とんでもないスタートだったのである。

1:5&leafs/default.html