感染症を「わざと」伝染し合う…「感染パーティー」の異常すぎる実態

自分からコロナに感染した若者の死
勝田 吉彰 プロフィール

これの対象となる感染症は、一般的に症状が軽く大事に至らないと思われていて(これが誤解であることは後述)、免疫を獲得すると再感染しないことが期待されるタイプのものだ。同じ感染症であったとしても、明らかに苦痛が強かったり、致死率が高かったり、再感染する疾患(たとえばノロウイルスやエボラウイルスなど)は対象にならない。

本来、ワクチンで予防できる疾患が含まれることもあるが、ワクチンに関するデマによってあえて接種せず、感染パーティーに走ってしまう残念なケースもある。

感染パーティーに潜む重大なリスク

主催者は、安全だと考えてこのような感染パーティーを開催するのだろうが、そこで感染させあう病気には危険が潜んでいる。

 

たとえば水ぼうそうは子どもの感染症として一般的だが、合併症として肺炎や脳炎、髄膜炎が知られている。特に脳炎・髄膜炎の神経系合併症では、記憶や言語、注意力など高次の脳機能に障害が残る可能性がある。「子どもならば感染するもの」と考えてしまう普通の病気だが、思わぬリスクがあるのだ。

またはしかは非常に感染力が高く、「1人の感染者が何人の健常者に感染させるか」の指標である基本再生産数で比較すると、新型コロナウイルスの10倍近い。予防のためにはワクチンを2回接種する必要がある。

合併症は肺炎・脳炎のほか、亜急性硬化性全脳炎(SSPE)がある。これは発症から数年以上経ってから、それまで出来ていた動作が出来なくなり、知的障害や身体の麻痺などが徐々にあらわれてくる、非常に悲惨なものだ。

また新型インフルエンザが流行した2009年には、その感染パーティーも企画されていたらしい。その時点では、まだ致死率も重症化率も合併症もデータがなく、詳細は不明だった。

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