6月の梅雨入り以来、中国の南方地区では断続的に豪雨が襲い、一部地域では史上稀に見る特大の暴雨に襲われた。
この結果、長江や淮河を含む大多数の河川は本・支流を問わず急激な増水に見舞われ、流域の各地では河川の氾濫により深刻な洪水が発生し、広範囲にわたって多大な被害が出ている。
大雨による河川の氾濫は南方地区だけに限らず、それより北方に位置する黄河流域でも同様に豪雨による深刻な洪水が発生している。
中国政府内でこれら「洪澇(洪水・冠水)災害」を管轄するのが「応急管理部」であり、同部は地方政府との連携により災害管理を行うと同時に被災地・被災民に対する救援活動を支援している。
応急管理部は、2018年3月に開催された第13期全国人民代表大会第1回会議で、国務院改革法案が採択されたことによって、国務院内に創設された安全生産、災害管理、緊急救援を統括する部門(日本の「省」に相当)である。
その応急管理部が7月22日に発表した統計データによれば、中国全土の被災状況は以下の通りであった。