ポーター賞HPより
# 経営

「勝ち残る会社」はここで探せ!優良企業の宝庫『ポーター賞』をご存知か

一所懸命こそが成功の鍵

一所懸命=トレード・オフ

私がしばしば取り上げる、投資の神様ウォーレン・バフェットやマネジメントの権威ピーター・ドラッカーに比べると、マイケル・ポーターの一般的知名度はやや低いとは思うが、経営・ビジネスに関する鋭い視点は大変参考になる。

彼は、ハーバード大学経営大学院教授だが、「競争戦略論」で有名である。そのものずばりの「競争戦略論」という著作もあるが、分冊となった大著なので読みこなすにはそれなりの覚悟が必要だ。

私なりにざっくりとまとめれば、趣旨は「市場で厳しい競争が行われている中で企業はどのような戦略で生き残るべきであるか?」というものだ。

ずいぶん月並みなテーマに聞こえるかもしれないが、ポーター氏の優れているところは「机上の空論」に終わらずに、世界中の協力者の手を借りながら「生きた企業の情報」を収集し、その情報を先入観を持たずに分析して理論を構築した点にある。

経済を語る時には「こうあるべきだ」というべき論が幅を利かせているが、まるで聖書に描かれるエデンの園のような「あるべき姿」を想定して、無理やりその型にはめようとすることが、経済政策、経営、ビジネスの失敗の大きな原因のひとつだ。

経済とは、「生きた人間の集団」が営む社会が育む生物のようなものである。経済に「生きた人間」が深く関わっていることは、「景気」という言葉に人間の精神に関わる「気」という文字が使われていることでも良くわかる。

さらに言えば、経済は大海原のような自然現象であり、我々はサーファーのようなものだ。サーファーたちは、波の動きを見極め「自分に適した波=グッドウェーブ」を待つ。いい波が来ないからと言って、大型扇風機の風で波を起こそうなどという人物はいない。

 

しかし、残念なことに経済においてはそのような「馬鹿げた机上の空論」がまかり通っている。その中で、ポーター氏は言ってみればトヨタ流の「現地現物」の考えで、実際の企業活動をじっくりと観察した上で理論構築をしたのだ。

ポーター賞HPより

そのポーター氏の実践的経営論をベースに、一橋大学が2001年7月に創設にしたのが「ポーター賞」であり、その受賞レポートは私も大いに参考にしている。