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日本ドラマの「ジェンダー観」、実は劇的にアップデートされつつあった…!

『MIU404』『透明なゆりかご』…

コロナで自粛期間中、家にいる時間が長くなったことや、ネットフリックスで気軽に見られるということもあって、韓国ドラマ人気に火がついている。確かに、話題となる『愛の不時着』や『梨泰院クラス』は、ストーリー展開の緩急のつけかたも見事で、次がどんどん見たくなるものであった。

韓国ドラマの評価が上がるのと同時に聞かれるようになったのが、「それに比べて日本のドラマは…」と日韓のドラマを比較して日本の作品に批判的な見方を示す意見だ。

とくに日本のドラマの「女性の描き方」を批判する声は小さくない。制作側が無邪気で天真爛漫で何があっても笑顔で切り抜けるようなキャラクターにするなど、設定があまりに「昭和然」としているといった声もあった。

確かに、ドラマに限らず日本のテレビ番組は「最大公約数」的な面白さや、わかりやすさを追求する面があるのは事実であり、それが女性の描き方を古臭いものにしている側面はあるかもしれない。

しかし一方で、今、日本には、「女性の描き方」「いま女性が直面している問題の描き方」という意味で、良いドラマがたくさん存在しているのも事実だ。ここでは、「女性の描き方」という観点から、日本の良質なドラマについて書いてみたい。

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野木亜紀子の登場という「事件」

女性の描き方に関して日本のドラマのクオリティが向上した最も大きな出来事として、脚本家・野木亜紀子の登場は無視できない。

野木の作品は、2016年、同名の漫画原作をドラマ化した『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS)で大いに注目された。野木はその後、『アンナチュラル』(TBS・2018年)『獣になれない私たち』(日本テレビ・2018年)『コタキ兄弟と四苦八苦』(テレビ東京・2020年)とオリジナル連続ドラマを続々と執筆。現在もTBSで星野源と綾野剛がダブル主演を務める『MIU404』が放送中だ。