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妻の「裏切り不倫」を疑ったせいで、すべてを失った年収2000万医師の悲劇

嫉妬に狂った男の悲哀

賃貸不動産と会社を相続

親から財産を相続できる人は幸せだ、それも自宅以外の収益不動産を相続できるのならそんなラッキーなことはない――多くの人はそう思うでしょう。しかしなかには、大きな不動産を引き継いでしまったために幸せな家庭まで失う人もいます。今回紹介するのは、そんなお話です。

東京都下に住む勤務医の中田さん(現在56歳)が、父親から複数の賃貸不動産とその管理会社を相続したのは今から10年前のことでした。

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母親はさらに5年前に亡くなっていましたし、中田さんは一人っ子。このため相続人は、中田さんご本人だけでした。

父親の死後、不動産管理をだれが引き継ぐのかについて、親戚が集まり会議が開かれました。中田さんはこう振り返ります。

「選択肢はいくつかありました。私が医者を辞めて家業をつぐか、父が亡くなる前から家業の土地の一部を共有で持っていた叔母に継いでもらおうかとか。でも、私も医者として年収2000万円ほど稼いでいましたし、医業の傍ら不動産業を継ぐのはどうも自信がない。叔母も叔母で『私も60代だし勘弁して』と。そこで、私の妻の彩香なら専業主婦だし時間もあるだろうということになったんです」(中田さん)

彩香さんは当時、30代半ば。明るく朗らかな1児の母で、周囲も認める美人です。しかも頭の回転が速い、まさに才色兼備。周囲の親族はこのご夫婦を「光と影」と呼んでいたとかいないとか…。

当時、彩花さんは長男の子育てのまっ最中。しかも2人目の子供を身ごもっており、つわりもあって彼女も決して時間に余裕があるわけではありません。中田さんそのことは充分理解していました。それでも彼女に任せることにしたのは、理由がありました。