アメリカの言いなりでは「日本は軍事大国化してしまう」という現実

「戦場」としての宇宙をどう考えるか
半田 滋 プロフィール

防衛省幹部は「(日本の)防衛省に『衛星コンステレーションを一緒にやらないか』と協力を打診してきた。改定した宇宙基本計画とも符号するので、省内では前向きにとらえている」という。

米側が打診してきた時期が不明のため、米側の意向を踏まえたうえで宇宙基本計画に「米国との連携」の一文を盛り込んだのかはわからないが、日米連携の下地は整ったといえるだろう。

さらなる負担増は厳しい

問題は、衛星コンステレーションをめぐる日米連携と、改定時期を迎える特別協定とは本来、何の関係もないことだ。

特別協定は在日米軍の円滑な駐留を定めた日米地位協定を根拠にしており、2020年度の日本政府の負担額は、基地従業員の給料・ボーナスにあたる労務費、米兵が使う光熱水料、沖縄の基地負担軽減のための訓練移転費の3本立てで合計1623億円となっている。

 

来年3月の期限切れを前に米側からの正式な打診が「まだない」(前出の幹部) のは、民主党のバイデン氏当選もあり得る大統領選後の交渉開始を希望する防衛省にとって幸いというほかない。

なぜならば、米国のボルトン前大統領補佐官(国家安全保障担当)は出版した回顧録「The Room Where It Happened」の中で、昨年7月に再来日した際、トランプ米大統領が年間80億ドル(約8500億円)の負担を求めているという趣旨を日本政府高官に伝えた、と記しているからだ。

米政府は韓国に対しては、従来の約5倍の50億ドルを求めた結果、韓国政府との間で折り合いがつかず、今年3月で協定は期限切れとなった。