「スマホ・ゲームは目に悪い」説、意外に「そうでもない」ことが判明

「やりすぎは近視のもと」は本当なのか?
井出 草平 プロフィール

「鉛筆の持ち方」も近視に影響

近視になる要因は勉強や読書の時間だけではなく、姿勢や読み書きの距離も関係があるとされている。

中国北京で行われた研究によれば、読み書き距離が33cm未満と近いと1.95倍近視になりやすいと報告されている。同じく中国の別の研究では、読み書きの時の頭の傾きが近視と関連しているとしている。のぞき込むような形で勉強をすると1.3倍近視になりやすい。また、ペンと指先の距離が近い子どもは近視になりやすいとも報告されている。ペン先に近いところでペンを持つと上からのぞき込むような姿勢になるため、目にはよくないようだ。

また、メカニズムが不明なためどこまで信用できるのかはわからないが、卓上のライトが白熱灯ではなく蛍光灯の場合に1.5倍近視になりやすいというデータもある。私たちの周囲の照明はLEDに変わっていっているため、LEDの結果を知りたいところだが、普及して間もないことから研究結果は存在していない。

 

「眼精疲労」も近視と関連なし?

パソコンやスマホを長時間利用している大人は少なくないだろう。リモートワークが推進される中、以前よりもさらに長い時間、パソコンと向き合うようになった人もいるはずである。眼精疲労を感じている人も多いだろう。

近視は小児期から思春期にかけて悪化し、成人になると安定するのが一般的である。大人と子どもでは少し事情が違うのだが、眼精疲労についてとりあげてみたい。

眼精疲労が近視を引き起こすと考えている人もいるだろう。スマホやゲームをして疲れ目になり、それが積み重なっていくと視力が悪くなる、といったイメージが漠然とある。

しかし、実は眼精疲労と近視の関連も認められていない。メタアナリシスによれば、眼精疲労を訴える子どもの大多数に、視力や屈折の異常は認められないことが明らかになっている。

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