コロナ禍はすべての女性たちに何らかの影響を与えたが、あらわれかたは人によって大きく異なっている。
在宅勤務中、保育園に子どもを預かってもらえず困惑する正規職女性、その保育園での勤務日数減による休業補償を受けられず困窮する非正規保育士、在宅勤務が認められず緊急事態宣言下のオフィスで働く派遣女性……。女性間の格差がグロテスクなほど広がっていると感じる。相手の立場を思い、想像力を働かせていかないとこの分断はさらに大きなものになっていくだろう。
コロナ禍で、多くの仕事がテレワークでも代替可能なことが明らかになったのではないか。東京では5割を超える人が在宅勤務をしたという統計もあり、今後もこの動きは加速していくだろう。
一方、これまで正規職を雇っていた仕事がテレワークに馴染みやすい業務委託やフリーランスに置き換えられていくことが懸念される。特に子育てや介護を担うことが多い女性にとって働きやすいと考えられがちなフリーランスだが、コロナ禍で真っ先に影響を受けたことを忘れてはならない。コロナ禍で浮き彫りになった女性の働き方の変化と可能性について今後もしっかり見ていく必要がある。