2020.07.30
# 格差・貧困

女性活躍のタテマエの裏で…コロナは圧倒的に「女性」を苦しめていた…!

浮き彫りになった女性活躍の実態と格差
飯島 裕子 プロフィール

非正規シングル女性が危険を押し付けられた

4月半ば、緊急事態宣言下の東京では、オフィス街は閑散とし、多くの人は在宅勤務に切り替えていた。そんな中、黙々と働いていたのは、在宅勤務に切り替えることができない一部の派遣労働者であった。

派遣に在宅勤務や休業を認めさせない理由として、社内パソコンを自宅に持ち帰らせるわけにはいかない、個人情報やセキュリティに問題が生じる、休業補償を支払いたくないといったものがある。

特にオフィスに出勤していたのは、子どもがいないシングル女性が多かったという。

「派遣先企業から、直接雇用のパートは休業補償が出るが、派遣は派遣会社次第なのでわからないと言われた。収入が減ってしまうと死活問題なので、仕方なくそのまま出勤している」(30代、派遣、事務)

「職場では休校の関係もあり、子供がいる人から優先して休むようになり、自粛期間中もシングルの私は週6日働くことになった。高齢の家族がいて不安だが、断ると年齢的にも次回の更新に響くのではないかと思うと何も言えなかった」(40代、派遣、保育)

〔PHOTO〕iStock
 

役所やハローワークなど、公務の現場でも、非正規差別が横行していた。役所を訪れる人と接触機会が多い窓口業務は年度更新の非正規職員、いわゆる非正規公務員が担当する場合が多い。

官製ワーキングプア研究会が5月、公共機関で働く非正規職員に実施したアンケートによれば、53%が「非正規であることにより不利益な扱いを受けた」と回答している。「正規公務員は在宅勤務をしているのに非正規職だけが在宅勤務を認められない」「子どもの休業で休む場合、正規は休業補償が出るが、非正規の自分は有給を取らざるを得なかった」などだ。

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