スマホを使い、精神科医らが子どもたちのメンタルサポートを行う「Welcome to talk」のイメージ写真

コロナで増加、子どもの「心の不調」を癒す「スマホ相談」の劇的効果

成功事例が続々と出てきた!

日本初の「10代向けオンライン相談」

コロナ禍で学校の一斉休校が続いた今春、自宅で心の不調に陥った子どもたちをサポートして、一躍注目を集めたオンラインサービスがある。教育機関と年間契約を結んで行う国内初のオンライン心の健康相談「Welcome to talk」だ。主に10代の学生を対象としている。

認知行動療法などのカウンセリングが得意な精神科医や心理士(主に公認心理師)が、スマホやタブレットを介して子どもたちの不安に寄り添い、必要に応じてアドバイスを行う。教育現場のIT化を進める「EdTech(エドテック)」サービスの一つとして、経済産業省の「未来の教室」リストにも登録され、新型コロナウイルスの第2波に備えて導入を検討する学校が増えている。

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治療中の患者が国内400万人を超える精神疾患は、加齢に伴い増える身体疾患とは異なり、発症年齢が総じて若いという特徴がある。精神疾患に罹患した成人の75%は、10代後半の時点ですでに診断基準に該当する症状が表れていた、という報告もある。また、日本では10代後半の死因のトップが自殺となっており、悩みを抱える子どもへの適切なメンタルサポートが急務となっている。

学生を対象としたオンライン心の健康相談サービスは、米国では州単位で導入が進んでいるが、日本ではこれまで存在しなかった。「Welcome to talk」を始めた精神科医の関﨑亮さんは、群馬県桐生市の桐生第一高校で校医を務め、生徒たちの心身のサポートにあたってきた。

また、関﨑さんは6年前から養護教諭と連携して、同校「進学スポーツコース」の授業で認知行動療法の基礎を定期的に教えてきた。その結果、生徒たちはプレッシャーに強くなり、練習に取り組む姿勢も変わって、試合成績が急上昇した。ラグビー部が花園に2年連続出場したり、サッカーでは若月大和選手(スイス・スーパーリーグ・FCシオン所属)を輩出したり、一時低迷していた野球部が今春のセンバツ甲子園出場(コロナ禍で大会中止)を決めたりしたのだ。

こうした経験から、子どもを対象としたメンタルサポートの劇的な効果を実感した関﨑さんは、小、中、高校や大学、専門学校の学生にオンライン健康相談を提供する会社を2018年に設立し、2019年3月からサービスを始めた。