貯金3000万円で「海辺のリゾート」に引っ越し、すべてを失った夫婦の悲劇

たった2年半で…
現代ビジネス編集部

「彼らは、我々に何の相談もなく勝手に施設を売却して責任を逃れ、入居者たちを追い出そうとしている。いったいどういうつもりなのか、信用できない経営方針に怒りが収まりませんでした。

終の棲家だと思って、老後の蓄えの多くをつぎ込んでしまっているから、運営法人には当然何度も状況を尋ねたんです。だけど、その度にのらりくらりとかわされ、時には恫喝まがいの言葉を投げつけられる。

まったく納得はいってませんが、少しでもお金が帰って来るうちに手を打つしかないと出て行くことにしたんです」

金が戻るかどうかもわからない

俊男さんは頭金や前払いした家賃の返還が見込めるうちにと考え、入居からわずか2年半で施設を退居した。他の入居者も、経済的や体力的に余力のある人たちから、自主的に退居を決めていった。

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俊男さん夫婦は入居から3年以下で退居したので、契約では頭金の30%と前払いした家賃の残りの合計でおよそ1200万円が返還される計算だった。

「施設側の運営の問題で出て行くハメになったので、頭金は全額を返金してほしいくらいでした。でも、契約は契約。このままここに暮らしていても状況は悪化する一方ですし、なによりも彼らにもう1円だって支払いたくない。納得はできませんが、1200万円が手元に残るだけでもと、この条件で了承したんです」

退居の旨を伝えると交渉に応じた担当者は「部屋の修繕費用を見積もったら、すぐに手続きに入ります」と返金を了承していた。

それが、徐々に「分割での返金を検討してもらえないか」、「あと1週間だけ」、「もう1週間だけ」と回答を先延ばしにするようになった。

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