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「コロナ第二波」の危機、「空気」が支配し続ける日本を批判する

政府は五輪に執着しているが…

いま第一に行なわれるべきこと

日本の社会や文化、政治について批判的なことを論じるのは控えようと思っていた。

しかし昨今のCOVID-19感染症をめぐる状況を見聞し、やはりモヤモヤしてしまうことが多く、もう一度「日本的ナルシシズム」の批判を書こうと考えた。

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少なくない方がそうだと思うが、私もGo Toキャンペーンに賛成はできない。観光業に従事している方々が逼迫していることは分かる。

しかし、今、強調するべきことはそこだろうか。無事に治療薬やワクチンが開発され、臨床的に安定的に使用されるようになり、事態が収束したとみなされるまで、まだしばらく時間がかかると予想される。

その場合に、検査体制を拡充し、感染者や重症者が増えた場合に必要とされる物資・人員を確保するなど、国民の安全と安心を支える状況を準備することが、第一に行なわれるべきである。

その後に、この感染症の影響によって経済的な苦境に陥らざるをえない人々への対策がなされるべきだ。

 

しかし、その安全対策をなおざりにしたままで、「経済のことを軽くみて感染症の脅威を強調するのは誤り」といった空気をつくり、経済対策としても国全体というよりは、一部の業界を偏重している政策の実施を急ぐ為政者に、不信の念を持たざるをえない。

原発事故が起きる前に津波による事故のリスクが指摘されていたのに、それを無視したことが大きな代償を要求したことを、もう忘れてしまったのだろうか。