2020.07.31
# エンタメ

「プリキュアの父」が危機感と期待を込めて児童書発アニメに全力を注ぐ理由

『おしりたんてい』『人体のサバイバル!』…
飯田 一史 プロフィール

世代を超えた「文化の継続」を見据えて

――児童書発アニメは玩具連動型や深夜アニメのような瞬発力のある商品展開は望みにくいものの、人気が長く続けばナショナルクライアントも起用する国民的キャラクターに育つかもしれず、玩具連動型が入っていきにくい国・地域への進出可能性もある。玩具連動型や深夜アニメを「短距離走者」とすれば児童書発は「長距離走者」ですが、企業としてはいずれも必要、と理解しました。

鷲尾 子どものころに楽しく読んだり、観たりした記憶がある作品には、大人になってからまた子どもに触れさせますよね。児童書では昔からの作品がいまだに増刷されていて、それが世代を超えた文化の継続にもつながっています。そしてキッズアニメを観て育った人たちは大人になってもアニメを愛してくれる、と信じています。

まだタイトルはお話できませんが、目下、児童書原作の作品とオリジナルのキッズ向けを複数企画中です。自分が子どものころに観ていて「あれはいいものだったんだな」と大人になって気づく作品がありますよね。そういうものを今の子たちにも提供できればと思っています。

――最後に、保護者や教育関係者の方にひと言いただけますか。

鷲尾 ずいぶん前のことになりますが、『ふたりはプリキュア』の西尾大介監督に「子どもは放送されたもの、観たものを無条件に100%受け入れてしまう。だからこそ間違ったものを流してはいけない」と言われて衝撃を受けた記憶があります。以来、差別的な表現、弱い者いじめ、残酷に見える映像、食べものを粗末にしている映像などは作らないように強く自戒してきました。保護者や教育者の方にも厳しく観ていただきたいですし、そこに応えられるものを、と思っています。

――鷲尾さんのような志の高い方がいると、子どもに安心して見せられますね。

鷲尾 偉そうに言っていますが、自分が好きなことをやっているだけなんですけどね。「どうしてもおしりたんていのほっぺを揺らしてみたい!」とかね。「ねえ、これ観てよ!」っていうのが、根っこにある動機なんです(笑)。

 

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