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コロナショック後の世界経済の焦点「ソブリンワールドカップ」の見方

民間危機の後は、政府債務に注目

国債は損失負担肩代わりの身代わり地蔵

筆者は40年近く、国債アナリストとして国債を巡る環境を分析してきた。そのなかで一貫して議論してきたのは、国債は「危機の身代わり地蔵」との点だった。

以下の図表1では、コロナショックに伴う損失負担が段階的に、「 企業 → 金融機関 → 政府 」と肩代わりされ、その結果、政府から見返りとして国債が発行される状況が示される。

筆者が「国債は身代わり地蔵」と表現してきたのはバブル崩壊後の以上のプロセスを示したものだった。バブル崩壊に伴う民間の債務負担を国が肩代わりすべく国債発行で賄い、経済の回復でキャッシュフローを確保し長期の期間をかけて償還するプロセスをたどってきた。

同様に、コロナショックに伴う損失負担についても、時間をかけて償還するプロセスがとられており、そのための器が国債だ。

具体的には、図表1の左側に示された3つの手段、(1)外需、(2)国内需要創出での課税、(3)海外資金等で債務を償還させていく道筋になる。

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今日、世界各地でコロナショックでの損失負担が政府セクターに肩代わりされ政府債務である国債が積みあがる状況にある。今や、その積みあがった国債の市場での評価が問われる段階になってきた。

これまでは企業・家計のクレジット問題であったが、これからは、負担を肩代わりした国債のクレジット評価を考える段階となる。

そこで、国債の評価を国家の選別競争、「ソブリンワールドカップ」として考えることにする。

 

■図表1:バランスシート調整の段階的対応概念図