7月31日 ドイツの化学者F・ヴェーラー誕生(1800年)

科学 今日はこんな日

地球のみなさん、こんにちは。毎度おなじみ、ブルーバックスのシンボルキャラクターです。今日も "サイエンス365days" のコーナーをお届けします。

"サイエンス365days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介するコーナーです。

1800年の今日、ドイツの化学者フリードリヒ・ヴェーラー(Friedrich Wöhler、1800-1882)が誕生しました。

 

彼は尿素の合成に成功し、有機化学の分野を創始したことで知られます。

フリードリヒ・ヴェーラーの肖像 Photo by Getty Images

現在のフランクフルトに生まれたヴェーラーは、当初は医学を志していたものの、化学の道へ転向します。鉱物の成分の化学的分析や有機化合物の合成が彼の主な研究分野でした。36歳の時に、彼はドイツの名門大学・ゲッティンゲン大学の化学教授に抜擢されました。

ヴェーラーの主要な業績の1つにシアン酸アンモニウムからの尿素の合成が挙げられます。尿素は今では保湿クリームなどに添加されていることでご存じの方も多いと思いますが、この業績のポイントは尿素が有機物であるという点です。無機物であるシアン酸アンモニウムから有機物である尿素を合成できたという事実は、「生命に命が宿るのは動物精気のおかげである」という「生気論」を覆すこととなったのです。

尿素の合成のほかにも、ヴェーラーはケイ素やベリリウムといった金属元素を発見したり、アセチレンランプに使うアセチレンの入手に欠かせない炭化カルシウムを合成するといった偉大な業績を残しました。

高い保湿力を持つ尿素は、スキンケア商品に欠かせない Photo by Getty Images