持続可能な社会は保全か開発かの単純な議論よりずっと難しい。だからこそ異なる立場にある人々が知恵を出し合わなければいけない。ボルネオの人々はそれに気がついたのだ。

「最近の調査で、オランウータンは限られた森を上手に利用して生きていることがわかりました。急減していた生息数も最近は緩やかな減少に留まっています。でもこれ以上の森林減少には耐えられない。だから“今”なんです。今、私たちがどう舵を切るか。その判断に生き物たちの未来がかかっているのです」

ゾウとの共生に取り組むムランキン・プランテーションでは、近隣の農園で捕獲された子ゾウを保護し、野生に返す取り組みも行っている。

オランウータンとヒトは遺伝学的に約97%同一だと言われている。将来、彼らが地球上から消えたとき、人間はどう感じるだろう。彼らの向かう道は私たちが遠い未来にたどる道かもしれない。なぜなら人は、紛れもなく彼らの“隣人”なのだから。

毎日食べ、使う製品が、自分以外の生命を危険にさらしている。その事実を知るだけでモノ選びは変わる。一人ひとりの意識と消費のあり方が地球の未来を握っている。それを忘れずにいたい。

●情報は、FRaU2020年1月号発売時点のものです。
Photo:Kei Taniguchi Text & Edit:Yuriko Kobayashi Cooperation:SARAYA

ご意見をお聞かせください
FRaUでは、SDGsに関する意識調査アンケートと、「FRaU×SDGsプロジェクト」の会員登録を実施中。回答された方には、今後開催予定のワークショップやパーティなどのお知らせ、SDGsの最新トピックスをメールでお送りします。