なぜ「ノストラダムス」は日本人の心をとらえたのか? 大ブームの正体

あぶり出された未来への不安と期待
岡本 亮輔 プロフィール

「精神世界」との結びつき

そして、ノストラダムスの予言が当時の状況を反映していたように、五島本に刺激を受けて作られた無数のノストラダムス本も時代を写す鏡となる。

『来るべきアクエリアスの時代:ノストラダムスを超えて』潮文社、1985。
『ノストラダムスの霊能力開発法:この異次元パワーがあなたを超人にする』現代書林、1987。
『メシア出現:聖ヨハネ・聖マラキ・ノストラダムス・ヨギ・バジアン予言集』平河出版社、1990。
『ノストラダムス複合解釈:影の組織と伊勢神宮・秘予言の暗号』徳間書店、1991。
『ノストラダムス神界からの大警告:北国の霊能者が解明する1999大破局の真実とは』現代書林、1993。
『ノストラダムスの予言は回避できる:天照大御神の神訓』ハート出版、1994。
 

上記のような著作は、ノストラダムスが1970〜80年代にかけて日本で興隆した「精神世界」と結びつくことでブームになったことを示している。

精神世界は、現代のスピリチュアル文化の源と言ってよい。精神世界では、特定の神仏への信仰が中心になるのではなく、超能力・ヒーリング・東洋医学・瞑想・UFOといった不思議なものが緩やかに結びつく。

ノストラダムスも、そうしたネットワークの中で磁場を形成し、裾野を広げていったのである。

『ノスとラダムスのさいごのなぞなぞ』ポプラ社、1991。
『ちびまる子ちゃん ノストラダムスで大さわぎ』集英社、1992。
『水木しげるのノストラダムス大予言』辰巳出版、1993。

これらの絵本や漫画は、小学生くらいの子供たちにもノストラダムスの予言が浸透していたことを示している。