Photo by Gettyimages
# 経営者

毒舌家「ホリエモン」、どれだけ炎上しても支持されるワケ

データから分析した彼の魅力
「食べ放題」はなぜ人気なのか? 「しいたけ占い」はなぜ気分がアガるのか? NewsPicsはなぜ「意識高い系」と揶揄されるのか? ……ヒット&ブームの裏に隠れた大衆心理を解き明かすのは、著書人は悪魔に熱狂するを上梓したデータサイエンティスト、松本健太郎氏だ。炎上騒ぎをたびたび起こす「毒舌家」ながら、一部から熱烈な人気を集めるホリエモンこと堀江貴文氏。彼が人々に「ウケ続ける」理由を、松本氏が科学的に分析する。

102冊の著書から見えてくるもの

ビジネス記事やビジネス書の世界で「本音」「毒舌」で人気といえば、誰もが堀江貴文さんを思い浮かべるのではないでしょうか。

Photo by iStock

「本音と建前の使い分け」が求められるビジネスの世界で一頭地を抜く活躍を見せる堀江さんは、「仕事のやりがいみたいな生ぬるいことより稼いだもんが勝ち」といった「本音」をズバズバ言うスタイルです。

これだけ「毒舌家」でいながら、人気者であり続けている人は堀江さん以外にはちょっと思いつきません。

堀江貴文さんが著者に名を連ねた書籍(2003年~2019年)計102冊のタイトル・帯文をテキストマイニング(文字列を対象に傾向や特徴を発見する技術)にかけてみた結果、言葉の使い方に次の3つの特徴があることが浮かびました。

1つ目は、否定の意味で使われる「ない」が出現回数で圧倒的に一番多かった点です。

帯文に目を向けると「時間の最適化を考える以外にない」(『堀江貴文 人生論』より)や「バカに恵む時間はない!」(『時間革命 1秒もムダに生きるな』より)など、本のタイトルでも『嫌われることを恐れない突破力!』や『本音で生きる 一秒も後悔しない強い生き方』といった言葉の使い方が目立ちます。

2つ目は、「お金」(16回)、「稼ぐ」(10回)、「金持ち」(6回)など、お金に関する単語が多く登場する点です。

 

国会図書館で調べてみたところ、2000年から2019年までの20年間に刊行された全書籍のうち「お金」がタイトルに含まれる書籍が4621冊、「稼ぐ」がタイトルに含まれる書籍は871冊、「金持ち」は790冊刊行されていることが分かりました。

一方で、「仕事」(21回)がタイトルに含まれる書籍は12626冊、「人生」(16回)は14866冊もありました。

堀江さんの得意ジャンルの1つは「お金」の本だと思われますが、そのジャンルは、「仕事」や「人生」といったテーマよりも書き手が少ないとわかります。