お笑いコンビ、フォーリンラブのバービーさんが、日頃から抱いている疑問や違和感などを自らの言葉で綴っているFRaU web連載「本音の置き場所」(毎月1回更新)。

今回は、現在のバービーさんの人格や考え方に大きな影響を与えた「両親」についての話をお届けします。普段あまり披露することのない家族、幼少期や学生時代のエピソードと写真も必見。

2020年11月4日発売で、連載が一冊の本『本音の置き場所』にまとまりました! 加筆修正の上、バービーを生み出した料理に関するエッセイ、実際作ってみたレシピ、そしてお悩み相談も書き下ろして加えています。

家族計画の失敗だった

親に対して、この世に産んでくれてありがとう、と思ったことはない。

なぜなら、生まれてくること自体が苦しみの始まりだからだ。人生は、いかにこの生き地獄を楽しめるかのゲームだと思っている。でも、そんな風に思える人間に育ててくれたことを、私は両親にとても感謝している。

私は4人きょうだいの末っ子で、上の兄姉とはかなり歳が離れていた。生老病死に出会い「この世は苦しみに満ち溢れている」と悶々とした出家前のブッダに、手塚治虫を通じてひどく感情移入していた中学生の頃、母親に聞いてみた。憂いに満ちた表情で、「どうして私を産んだの?」と

まだ一人では歩けない頃かな?バービーの赤ちゃん期。写真提供/バービー

思春期真っ只中、重度の中二病の私には、ショッキングで意外すぎる答えが返ってきた。箇条書きにすると次のようになる。
 
・家族計画に失敗した。
・お金もないし、産むか迷った。
・担当医に「この子はきっとあなたを助ける存在になる」と言われて産むことにした。

言葉のインパクトとは裏腹に、母は雑多な台所で晩御飯の支度をしながら、あっさりと悪びれる様子もなく答えた。母が何故、医師による医学的根拠のないスピリチュアルな予言を信じたのかは全く謎だが、おかげで私という存在が生じることとなった。

最初からなかったも同然の命。大家族のなかで、私はなんの期待も干渉もされずに育った。

幼少期の家族写真。写真提供/バービー