新型コロナの影響で注目を集めている「マッチングアプリ」。スマホ一つで新たな出会いを探せるため、婚活の主流となりつつあります。

FRaU webでは「アプリ婚活」のリアルをノンフィクション小説としてお届け。実際の取材に基づき、アプリのテクニックも満載です。

主人公はコロナ禍で孤独を極め、本気でアプリを始めたアラサー男女。マッチングアプリで良縁を掴むため、「結婚とは」「幸せとは」について見つめ直していきます。果たして二人はベストパートナーにたどり着けるのでしょうか…?

【これまでのあらすじ】
結婚に焦り始めた武田留美はマッチングアプリを始めたが、「いいね」を寄越すのは一癖ある男ばかりで、理想の男とは思うようにマッチングしない。しかしアプリオタク・徳光のアドバイスに従いプロフィール画面を工夫したところ、劇的にモテ始めたのだった。

アプリ中毒の幕開け

――マッチングアプリなんて、モテない人たちの集まりでしょ――

そんな風に思っていたのは、どこの誰だったか。

当初は理想の男と出会える気配がなく苛立っていたが、「プロフィール写真を10枚並べろ」というアプリオタク・徳光の助言により、翌日には3倍近い通知が届いたのだ。その中には質の良さそうな男もいる。

そして留美は今、膨大な量のメッセージや『いいね』を吟味すべく、アプリに向かい睡眠時間を削っている。

さらにこのアプリには「花束を贈る」という機能が備わっており、これがゲーム感覚でなかなか面白い。

留美のプロフィールには、すでに500本近い花束が贈られている。この花束の数が自分のモテ度を表すと思うと、どこか誇らしい気持ちすら湧いてくるから不思議だ。

――エステサロン経営、年収5000万~1億......!

留美は「H.N」と表示された、経営者のメッセージに目を留めた。