俳優・大野拓朗が「日本の芸能界から離れて、NY留学を決めた」理由

コロナ禍、BLM運動、身近な人の死…
大野 拓朗 プロフィール

「反対意見」は常につきまとう

今回のニューヨークでの経験の中で、自分が一番大きく変わったなと思う部分は、「自信を持てるようになった」ことだと思います。言葉通り、自分を信じられるようになりました。

幼い頃から身長も高く、目立ちやすかった僕は、常に優等生でいなければいけない、良い子でいなければいけない、まじめに生きなければいけないと思い続けてきました。人目を気にしながら生きてきて、いつのまにか、自分の意見や主張を発信することを恐れ、やりたいことがあってもどこか逃げ腰になっている自分がいました。

しかし、ニューヨークで出会った多くの人々は、そんなことよりも自分が楽しく、自分の思うままに生きている。自分の生き方を他人に決められたくないと。

 

コロナ禍の中でも、外で運動をしたり、公園で短パン一丁で汗だくになりながらトレーニングをしている人をたくさん見ました。「そんなことをしているから感染者数が多いままなのではないか」という指摘ももちろんありますが、マスクやサニタイザーで消毒をするなど最低限のケアをしながら、どんな状況でも自分のライフスタイルは変えたくないという強い想いを感じました。

「あ、これでいいんだ!」と、このときスッと僕の心が晴れやかになりました。

アメリカに来て、自分のことを知っている人が周りにいない状況で、自分と同じ背丈の人なんてたくさんいて、アジア人もたくさんいて、自分も多くの人々の中のただの一人にすぎない。俳優ではなく、ただの大野拓朗として生活してみて、人目を気にしすぎることなく、フラットな状態で生活を送ることができました。

そうして自分を見つめ直し、気付いたことは「しっかりと自分の頭で、心で物事を把握する。そして行動に移す」ということ。それでいいんだと。

強い意見や主張に対して、反対意見はつきものです。でも、しっかりと考えて、自分の心に従って行動に移したことは、少なくとも自分にとっては間違いではないと自信を持つことができました。