# 経済

Go Toキャンペーン、じつは国民の税金が「ドブ」に捨てられていた…!

誰が得をして、誰が損をするのか
鈴木 貴博 プロフィール

「ブレた」ことの代償

安倍政権はこれまでの支持率低下の経緯を見ていてわかるとおり、政治判断に関してはそれほど民意は気にしていない。悪い点としては民意に反して臭いものにふたをして知らんぷりすることで支持率を落としてきたのですが、よい点としては政治家としてやるべきと考える政策は進めている。これは野党が弱く、新興のポピュリスト勢力もまだそれほど強くない状況が背景にあるからできていたことです。

このやり方で当初Go Toキャンペーンも押し切ろうとした様子です。なぜ8月中旬開始予定だったキャンペーンが前倒しで7月22日になったのかというと、その理由はまもなくコロナの第2波がやってくるからです。この前倒しの政治決断は経済学的に見ると筋はよかった。

コロナが増加する8月以降だとGo Toキャンペーンは開始も存続もできなくなる。そこまでを読んでの政治判断だったのですが、ここで政府の判断がぶれてしまった。それが7月16日に決定した東京除外と、7月21日になってほぼ決まったキャンセル料の肩代わりです。

ぶれたことで旅行需要の喚起効果に大きく水が差されることになった。

東京は除外された photo/gettyimages
 

さてここ数年の間に、世界的にポピュリズムが台頭しています。国民の人気がとれそうな政策を口にして支持を得ようという考え方です。日本でもポピュリズム勢力が徐々に拡大しているのですが、今回の政治決断を見ると与党自民党の中にもポピュリズムが浸透し始めたようで、そこに軽く危機を感じます。