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中国・習近平がひた隠す…香港パニック、じつは香港だけの問題ではなかった!

強力な逆襲が始まった
橋爪 大三郎 プロフィール

「イデオロギー」と「軍事力」

憲法によって根拠づけられていないなら、何によって根拠づけられているのか。

ひとつは、イデオロギーである。中国共産党の思想やその政策は、無条件に正しい。そう、人びとが思うことになっている。もうひとつは、軍事力である。中国共産党は、人民解放軍を指揮する。人民解放軍は、政府ではなしに、中国共産党の軍隊なのである。

軍事指揮権については、中国の憲法にどう規定されているか。

武装力は全人民のものである、と規定している。そして、中央軍事委員会が所管するとしている。その主席が、軍事指揮権をもっているのだろうか。

実は政府と別に、中国共産党にも、中央軍事委員会がある。その主席が、軍事指揮権をもっている。このことは、憲法の外側の事実である。その党が国家を指導する。よって、政府の中央軍事委員会は形ばかりのものになる。

中国の軍事力は年々高まっている photo/gettyimages
 

その証拠が、1954年の憲法である。第二十七条に、全人代は、中央軍事委員会の「副主席」以下を決める、と書いてある。

主席を誰が決めるのか、書いてない。それは、中国共産党が決め、そこから政府の中央軍事委員会に降ってくるのであろう。「政府に、軍事指揮権はありません」という証拠である。