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中国・習近平がひた隠す…香港パニック、じつは香港だけの問題ではなかった!

強力な逆襲が始まった
橋爪 大三郎 プロフィール

中国共産党の「正体」

中国共産党が、中華人民共和国を指導する。これは、事実の問題である。法規の問題ではないのである。

中国共産党は、どういう存在か。「中国共産党章程」をみると、「総綱」に、中国の広汎な人民の利益を代表する、中華人民共和国を建国した、などと書いてある章程の条文に、共和国と政府を指導します、と書いてあるわけではない。中国共産党は、なぜか、中華人民共和国と政府を指導しているのである。

中国共産党が国と政府を指導する photo by GettyImages
 

政党は、政府と違って、任意団体である。税もとらない。国家機関ではない。人びとがつくる私的な団体だ。だから憲法に、政党についての言及や規定がなくて、当然ではある。

アメリカ合衆国憲法は、共和党や民主党に言及しない。日本国憲法は、自民党に言及しない。当たり前だ。ワイマール共和国憲法は、ナチスに言及しない。憲法制定時、ナチスはまだなかった。のちに議会が全権委任法を成立させたので、ナチスが国家を指導する体制が確立した。

全権委任法にあたる法律は、中国に存在しない。天皇にあたる存在として、憲法が中国共産党に言及しているわけでもない。

結論として。「中国共産党が中華人民共和国を指導する」のは、事実としてそうなのであって、憲法によって根拠づけられているのではない。