中国・習近平の大誤算…アメリカが「尖閣侵入」にマジで怒り始めた…!

日本が今できること
村上 政俊 プロフィール

自国の防衛力を高めることも重要

では大統領選挙においてバイデン民主党候補が勝利したらどうなるのか。バイデンと尖閣という組み合わせ思い出されるのが、 2013年11月、中国が東シナ海において「防空識別区(ADIZ)」を一方的に設定した一件だろう。その範囲には尖閣上空も含まれていたことから日本として容認できるものではなく、直後の同年12月に訪日したバイデンは懸念を表明した安倍と足並みを揃えた。

バイデンが副大統領として仕えたオバマ大統領は、2014年4月に国賓として日本を訪問した際に尖閣への5条適用を明言しているが、今秋大統領選挙でもしバイデン当選となれば、オバマ政権のラインを引き継ぎつつ尖閣への安保条約適用を改めて表明するように、日本政府は働き掛ける必要があるだろう。

そうすれば米国において政権を担うのが共和党であろうが民主党であろうが、尖閣への米国の立場は一貫していることが改めて明確となり、中国を強く牽制することができる。尖閣有事において米国が介入しないかもしれないという幻想を中国に抱かせないためにも。

 

とはいってもすべての国にとって自国の領土を自分の手で守ることは、国家の使命の根幹をなす。これは日本においても、また尖閣においても例外ではない。大前提としてまずは日本自身による備えを強固にしなければならないということだ。

重要なのが南西諸島における防衛力の強化だ。かつて冷戦期には主要な脅威としてソ連が想定されていたことから、北方への備えがメインの課題だった。だが近年、中国が透明性を欠いたまま広範かつ急速に軍事力を増強させていることで状況は一変している。

こうした情勢の変化を踏まえ、2016年に日本最西端である与那国島に、 2019年には宮古島に陸上自衛隊が初めて配備され、沖縄本島より西側の防衛力が格段に向上した。2018年には日本版海兵隊ともいわれる水陸機動団が新編され、本年2月には沖縄で初めて米海兵隊との共同訓練が実施された。

以上のような努力によって南西諸島における防衛力の空白は穴埋めされつつあるが、河野太郎防衛大臣が本年1月の会見で述べたように、尖閣に対する中国の挑発が今後も続くのであれば、南西諸島における防衛力強化に一層取り組まざるをえないといえよう。