下剋上ケンカ師・朝倉未来、元不良なのに冷静すぎる「最恐」の素顔

キモが据わった「本物のヤバさ」
橋本 宗洋 プロフィール

スパーリングで相手をブチのめしても、それだけでは終わらない。実業家兼YouTuberの青汁王子に勝った後は罰ゲームがわりに若い格闘家への金銭的バックアップを要請。「迷惑系YouTuber」へずまりゅうをボコボコにすると、彼の動画を的確に分析したうえで今後の方向性についてアドバイスしている。

著書には「人を許せる余裕があるということが、強さ」、「なんでも腕力で解決しようとするのは視野が狭い」という言葉も。ケンカでは一歩も退かない姿勢を見せつつ、絶妙な落としどころを作るのが「YouTuber朝倉未来」の巧みな戦略だ。

日本制覇後、次はアメリカ進出か

8月9日、10日には“自粛明け”初のRIZINの興行が開催されるが、未来は欠場を表明した。かわりに運営資金をクラウドファンディングで募集するなど、大会を盛り上げるためのサポートにまわるという。

『RIZIN.20』のリングの様子[Photo by gettyimages]
 

榊原信行CEOによれば、ケガの状況を見ながら判断した欠場。運営側にとっては、大事な大会で主力の1人を欠くのは痛手だ。だがここで欠場できること自体が「朝倉未来」というスターの存在の大きさを表してもいる。

本人が「今回は出ない」と決めたら、誰も彼に無理をさせることはできないのだ。昨年は無理をして階級が上の選手との対戦も受けた。それをクリアすることで、休む必要がある時には休み、万全な状態で試合ができるようになった。

リング上での闘いも、YouTubeも、それに試合をするか、しないかについても――朝倉未来はその強さと戦略で、あらゆるものをコントロールする強さと自由を手に入れたのである

このままいけば、日本では敵なしになる可能性もある。「フェザー級なら(アメリカの総合格闘技団体の)UFCでも通用すると思っている」、「(UFC最大のスター)コナー・マクレガーと闘いたい」といった発言もあり、いずれ世界進出が具体性を帯びるのかもしれない。

日本の舞台を盛り上げるのも、海外でよりスケールの大きな成功を目指すのも、どちらも正解には違いない。もちろん、選ぶのは彼自身である。これから先、朝倉未来はどのような“人生の戦略”を実行していくのだろうか。

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