下剋上ケンカ師・朝倉未来、元不良なのに冷静すぎる「最恐」の素顔

キモが据わった「本物のヤバさ」
橋本 宗洋 プロフィール

少年時代のケンカでも、頭を使って闘っていたという。筆者がインタビューした際、未来は格闘技とケンカの共通点と違いについて、こう語ってくれた。

「格闘技にはルールがあって、その中でみんなが努力したり工夫する。(同階級なら)体重も一緒です。ケンカは体重も人数も違うし武器を使ってくるヤツもいる。やる場所によっても戦略が違います。だから(格闘技とケンカは)全然違いますね。共通するのは気持ちの強さが大事ということくらいですかね」

場所、人数、相手が素手か武器を持っているか。未来はそうした“条件”に応じた戦略を練ってケンカをしていたのだ。

分析と戦略でつかんだ「判定勝ち」

強くあるための最重要ポイントとして、著書の第1章で「自分を客観視する」ことを挙げている未来は、上記のコメントからも分かるように分析力だけでなく言語化能力も高い。それは指導力、セコンドとしての能力の高さにもつながる。弟の海が堀口を倒した際、未来は相手の過去の試合映像をすべて3回ずつ見たそうだ。

そこから浮かび上がったのが「右(パンチ)を打つ時に顔が左に傾く」という癖だった。それに合わせ、海はカウンターのパンチをいつもとは違う角度で放っている。海曰く、堀口戦に向けた準備については「長くなりすぎるから(口頭では)説明できない」ほどだそうだ。

2017年『RIZIN』の試合での朝倉海[Photo by gettyimages]
 

また未来の試合について言うと、昨年の3試合はすべて判定勝ちだった。これは単にKOを逃したというわけではない。相手は階級が上、あるいは世界レベルの選手だったし、判定勝利にこそ価値があるという場合もある。

短時間のKO決着には、ラッキーパンチという要素もある。しかしフルラウンド渡り合っての勝利に“運”の要素は薄い。判定勝ちとは、地力で上回り、相手のラッキーパンチを許さなかったからこその結果でもあるのだ。すなわち、実力の証明である。

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