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くら寿司が“神がかり的”アイデアを連発できる「シンプルな発想法」

田中社長にその極意をきいた

コロナ禍より遥か以前から寿司にカバーをかけるなど、くら寿司・田中邦彦社長(69歳)の先見性は業界内でも「神がかり的」と言われている。

他にも、お皿をテーブル脇の投入口に入れるとゲームが始まり、当たると玩具がもらえるシステム「ビッくらポン!」は、片付けの手間を省きつつ、子供を喜ばせる一石二鳥のアイデアだ。こうした発想は、どこから湧き出てくるのか。

アイデアを生み出す思考法

「ビッくらポン!」は、私が小学校2~3年の頃、親戚のおじさんにブリキのおもちゃをもらったことが原体験になっています。

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多分、日本の文化は「子供を喜ばせよう」という色合いが濃く、文芸作品をとっても、桃太郎や竹取物語など、子供の興味を引きつける物語が多い。私は、このよき文化を店舗にも取り入れようと考えました。

普段から人間とは何か、文明とは何かといった普遍的なことを考えるのが好きで、それが商売にも自然と結びついています。

「先見性がある」と言っていただくこともありますがその時々に為すべきことを必死にやってきただけです。

 

たとえば、O-157騒動で生ものが敬遠された際には、一定の時間回ったお寿司を自動でレーンから外すシステムを日本で初めて導入しました。すると、早期に売り上げが回復し、結果的にお客様からの信頼感も高まった。

お寿司のカバーも「空気中の雑菌がお寿司に落ちる」と知っていたので、長年試行錯誤した末に、'11年に導入したものです。私は、商売のことよりも「良心に恥じない人生を送り笑って死にたい」と、常に考えています。