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トランプ「黒マスク着用」パフォーマンスに隠された「本当の意図」

マスク・スティグマを意識したうえで

3つの演出があった…

先週土曜日の7月11日、ドナルド・トランプ米大統領がワシントンDCに隣接するメリーランド州ベセスダのウォルター・リード米軍医療センター(旧海軍病院)を訪れた時のことである。待機していた報道陣は現れたトランプ大統領を見て、一瞬動揺した。

日本でも報じられたようにカメラの前で初めてマスクを着用したトランプ大統領以下、随行の軍人と軍医の全員が黒色マスクを着けていたのだ。しかもトランプ大統領のマスク左側面下には大統領印が刻印されていた。

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それだけではない。トランプ大統領の登場そのものが異様な光景に映る芝居掛ったものだった。演出である。

その(1)が待機するカメラマンやテレビクルーに向かって突進するが如く現れて、威圧感と攻撃性を強調したこと。その(2)はホワイトハウスのスタッフや警護のシークレットサービスまで後方に控えさせて、大統領の周りを軍人と軍服を着せられた軍医で固めることで力強いリーダーシップをアピールしたこと。その(3)が心理的に殺気、不気味さ、そして強さ(パワー)を印象付ける黒色のマスクを着用したことである。

トランプ大統領は、米国人男性のマスク・スティグマ(mask stigma=マスク嫌い)を十二分に意識した上で、それを逆手に取って「強さ」を巧みなPR演出で図ったのである。それには、もちろん理由がある。