# 新型コロナウイルス

外食業界で一人勝ち、新星「焼肉きんぐ」の食べ放題が魅力的すぎる

キーワードは「オーダーバイキング」
永田 雅乙 プロフィール

「メニューを迷う楽しみ」が重要

従来のバイキングと比較して、焼肉きんぐのような形態がなぜ「勝ち組」になったのか、以下に要点を整理した。

従来のバイキング
・ビュッフェ台に客が集まる「密」問題
・ビュッフェ台には商品が山盛りに並び続ける
・メニュー品目数は少なめの構成となる
・客は自分のペースで自分の好きなだけ商品を取れるノンストレスオペレーション
・サイドメニュー(冷麺、クッパ、ビビンバ、など)の充実度は低い
オーダーバイキング
・テーブルにいたままタッチパネルで簡単オーダー
・メニュー数が豊富、選ぶ楽しみ
・バイキングコースも複数存在し、ランクも選べる
・テーブルにいたままなので「密」状態を回避できる
・サイドメニューも豊富、デザート、ドリンクも豊富
 

先ほど少し触れたように、経営サイドにおいても、従来のバイキングと焼肉きんぐのような業態の間には大きな差がある。

筆者のような外食産業専門コンサルタントは、飲食店を分析する際、「商品」「サービス」「雰囲気」「価格」の4大ポイントを分析し総合的に業態評価をする。特にポイントになるのは「商品」「サービス」の2点で、「FLコスト」と言われる2大コスト「商品原価」「人件費」に関わるからだ。

かつてのバイキング形式はお客様のペースで商品を取り、席で早速食事をスタートさせることができたのに比べ、オーダーバイキングはタッチパネルによる注文~テーブルへの商品提供までのタイムラグが客にとってのストレスだった。

この短所と思われた部分が、コロナ禍によりソーシャルディスタンス、「密」状態回避などの「安心安全」といったプラス評価に転じた。タッチパネルによるオーダーバイキングは、ビュッフェ台に商品を並べ続ける必要がなく、廃棄量も減る。何よりメニュー品目数を増やすことができ、客側も「メニューを選ぶ楽しみ・迷う楽しみ」が生まれる

店側もメニュー品目を増やすことにより、高原価・低原価、肉メニュー・サイドメニューなどを戦略的ミックスさせることにより、総合的なコストカットが実現する。バイキングよりも人件費はかかるが、それを補うだけの利益を生み出すことができるのだ。これが、焼肉きんぐ人気急上昇の原動力である。