根っこで育ちのいい男性やらせたら天下一品

しかし、それにしてもヒョンビンは、こういう根っこの部分で育ちがいい男性を演じると右に出るものがいないと思うのだ。悪役を演じたとしても育ちの良さが出てしまうというか……。私は、難しい数式を解読しながらペンをたまにクルッと回すところにドキリとしちゃいました(笑)。何気ないシーンが故に、素のヒョンビンが見えた感じがしたのです。地味なシーンなので探してみてくださいませ。

また、リ・ジョンヒョクとの共通点もある。財閥のわがまま娘にどこまでもやさしいのだ。『愛の不時着』のユン・セリもわがままだったが、『雪の女王』に登場するキム・ボラはもっと気性が荒い。諸事情があってのわがままなのだが、それにしてもキーキー声で文句を言いまくるシーンは、ナッツ姫か? と思うほどの荒くれようだ。私も初めて見たときに、ボラの気性が苦手で、正直何度も挫折しそうになった。そういう方もいるかもしれないが、彼女にも諸事情もあり、いずれ変わるのでしばし我慢、と言っておきたい。

すぐキレるボラを常に気遣うハン・ドック。『雪の女王』より。(C)2006 YOON'S COLOR

しかし、彼女が大きな声を上げるほどに、やさしさ100倍返しのハン・ドック。不器用だし、リ・ジョンヒョクのように無敵ではない。無敵どころか力もお金もない。でも、つらい人生を歩んできたからこその諦めと覚悟が彼にはある。そこがこのドラマで描かれる男の強さなのかもしれない。そして、リ・ジョンヒョクと同じように、好きな女性の苦悩にはやたらめっちゃら涙もろいのだ。

また、今回もちょっと面倒なごたくを並べてしまったが、まずは見ていただければと思う。『愛の不時着』とも『私の名前はキム・サムスン』とも違うヒョンビンをきっと堪能できるはずだ。

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