日本を代表する憧れリゾートの一つである星野リゾートは、なぜこれほどまでに多くの人を惹きつけるのでしょうか? ホテルジャーナリスト・せきねきょうこさんが各施設の魅力を紐解きます。

今回は、せきねきょうこさんが「星のや竹富島」を愛する理由をご紹介。景観・客室・料理・アクティビティ・滞在スタイルの5つのポイントについて、じっくり語っていただきました。

POINT 1:ランドスケープ(景観)

原風景の残る保存地区を歩けば、
未来に残したい伝統文化に出合う

年間を通してどこかに花の咲く美しい集落の様子は、旅人の旅情を誘う竹富島の魅力の一つ。個人宅の琉球赤瓦やグック(石垣)にも時の流れを感じる、情緒溢れる集落の一角。

沖縄県・石垣島から高速フェリーで10分、八重山郡にある島の一つ「竹富島」。石垣島の南西6kmに位置し、周囲9.2kmの珊瑚でできた小さな島には、琉球赤瓦の低い家並みが並びます。

全人口364名(2019年春、現地公民館調べ)の小さな楽園は、島全体が西表石垣国立公園に指定され、3つの集落からなる昔ながらの家並みは重要伝統的建造物群保存地区にも制定。島には珍しい種類の動植物が生息し、日本最大のサンゴ礁・石西礁湖に囲まれています。

“竹富島のもう一つの集落”として生まれた「星のや竹富島」は、赤瓦の屋根や平屋の伝統住宅を踏襲して造られ、本物の集落のように見える。

リゾート開業時は若木であった植栽も、9年目を迎えた今はリゾートを覆い隠すほどに大きく育っています。リゾートは、ますます竹富島の原風景に溶け込むようになってきました。

POINT 2:客室

海風の通る快適な造りと縁側
開放感のある室内で南の島を体感

屋根にはシーサーが置かれ、珊瑚の石を積み上げた真っ白だった石垣・グックも、門の内側に建つ魔よけの石垣・ヒンプンも、時を経て色を変え、竹富島にしっくりと馴染んでいる。

客室は島の伝統民家を踏襲した48棟の離れからなるヴィラタイプ。グックと呼ばれる珊瑚の石垣に囲まれ、家の正面には魔除けとされるヒンプン(石垣)が立ち、島の建築基準と伝統建築の合理性を踏襲しています。ヴィラ全体は、沖縄の植物が植えられている庭を含め130㎡以上、贅沢な滞在が約束されています。

広いリビングが造られた客室で、戸を開け放して寛ぐ午後の暑い時間。ここでゴロゴロとする贅沢タイムは至極の歓び。裏側の窓も開ければ風が通り抜け、冷房の要らない快適さ。

部屋は、フローリングタイプの「ズーキ」「ガジョーニ」(59~66㎡)と、琉球畳タイプの「キャンギ」(53㎡)があり、どのタイプにも備えられた広いリビングが快適です。

どの客室にも造られている珊瑚の小石が敷かれた広い庭。まるで昔ながらの家の縁側で過ごすような、ノスタルジックで心豊かな開放感に浸れる。

大きな南窓と北側の小さな窓を開け放てば、幸運をもたらすと言われる“南風(パイカジ)”が通り抜け、暑い夏でも快適な時間をのんびりと過ごすことができます。

POINT 3:料理

離島らしさ溢れる料理に旅心も満足
グルメなオリジナル料理に舌鼓

手放しで美味しい料理の数々に舌鼓。島に伝わるハーブ類、八重山諸島や沖縄ゆかりの食材を主に「星のや竹富島」らしい上質な離島のフレンチが提供される。※仕入れ状況により食材の産地は異なる。

島内や近隣でとれた食材で作る“離島のフレンチ”を提供するレストランの総料理長・中洲達郎氏は、施設の畑で育つハーブ類も巧みに使い、フレンチの技法を駆使してゲストを喜ばせています。

冬の時期に食す「島テロワール」から「あかね芋の3種の調理法」。左上から時計回りに、あかね芋のフリットにドライ・バルサミコとラードのあしらい、スプーンのトリュフバターと共に味わう蒸し芋のトリュフ添え、オレンジ風味のローストに蜂蜜と白ワインソース。

冬の間は食材を変えて、冬の旬を楽しむ「島テロワール」を提供。知らなかったのですが、沖縄の冬はハーブの旬と言います。中洲氏は多方面で島の土壌に注目し、見た目に美しく、食べても美味しい琉球ヌーヴェルに挑戦しているのです。

楽しみな朝食時の野菜やフルーツで作られた超ヘルシーなジュース類。地元にゆかりある食材を選んでジュースにした目覚めのドリンク。

朝食に出されるジュース類、ランチのライトメニューの数々も楽しみです。