「無印良品」の迷走が止まらない…!経営陣が抱えるヤバい実態

問題は新型肺炎だけに非ず

19年ぶり最終赤字、米国子会社破綻、中国は?

良品計画は7月10日、(1)2020年8月期(今期、決算期変更のため3~8月の6カ月)の連結最終損益が39億円の赤字になるとの見通しを示したが、これは新型肺炎流行による店舗閉鎖などの影響による部分が多いと思われ、同社の「基礎力」を考えればそれほど大きな問題ではないと考える。

また、(2)同時に米国の連結子会社が連邦破産法第11条に基づく再生手続きを申請したと発表した。

元々米国事業は芳しくなく(規模も小さく「19店舗」)、5月16日の記事「歪んだ日本のPCR検査信仰、死者・感染者が少ないのには理由がある」で述べたように感染症対策が成功している日本と比べて、米国は1日あたり数万人単位で感染者が増えている厳しい状況であるから理解できる。

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(3)中国大陸 273店舗、香港 21店舗を展開しているが、中国への積極展開は、7月11日の「限りなく北朝鮮化に向かう中国『1国2制度破棄』でサイは投げられた」に至る多数の記事で、共産主義中国の将来に懐疑的な私は、不安な気持ちで推移を見守っていたが、それが現実の脅威となりつつある。しかし、これも「想定内」である。

むしろ、(4)店舗の大型化・値下げ戦略にシフトしている事の方が気になる。「無印良品」の哲学の真逆とまでは言えないが、「かなりずれている」といえる。

(5)同じく7月10日に「ストック・オプションの発行内容確定に関するお知らせ」が発表された。

投資の神様バフェットがストック・オプションを「株主の懐に手を突っ込む行為=泥棒」と非難していることは、7月20日公開の「『プロ経営者』たちが、日本企業を次々に破壊しているというヤバい現実」で述べたとおりだが、良品計画のようなビジネスモデルの企業にストック・オプションは無用であり株主への背信行為と言える。

また、「無印良品の哲学」にも反すると考える。経営に直接的な影響はないように思えるかもしれないが、これこそが「良品計画経営陣の抱える問題」の最大の象徴といえよう。

念のため、良品計画におけるストック・オプションは今回が初めてではなく、かなり以前から付与されている。

もちろん、私は「無印良品」の長年のファンであり、良品計画を10年ほど前から強力な「ブランドではないブランド」を持つ企業として高く評価してきた。

 

そこで、今一度、この強力な「基礎力」を持つ企業が、これからやってくる困難を乗り越えることができるかを考えたい。