「テラハ」木村花さんの悲劇…「番組審議会」が行われていれば避けられた

BPOは問題が起きてからしか動けない
高堀 冬彦 プロフィール

BPOは問題が起きてからしか動けない

番審の開催を月に一度程度から、週に一度か隔週に増やしてもいいのではないか。会議をリモート化したり、メールなどを活用したりすれば可能だろう。

早朝から深夜までの全番組を最低でも1クール(3カ月)おきに委員たちで話し合うべきだと思う。多忙な委員へのサポートを局側は惜しむべきではないだろう。専属のアシスタントを局側が委員に用意してもいいのではないか。

なにしろBPOは問題が起きてからしか動けないのである。予防措置は期待できない。そういう性質の組織なのだ。事実、木村響子さんの申し立ても愛娘を失ってからである。一方で番審は事が起こる前に動けるのだから、もっと活用されてもいい。

6月10日のフジの番審では局側から委員に対し、木村さんの件の経緯説明も行われた。以下、フジによる説明の一部だ。

 

「制作されたものがネットで炎上した際にどれだけ出演者の心の負担になるのかについての認識について。メンタルのフォロー、例えばプロのセラピストやカウンセラーという方々に常に相談できる体制をとる必要性を強く感じている」

「『テラスハウス』はSNSとの親和性も高く、出演者も自らのSNSで頻繁に発信をする。それが見る側と一体となって盛り上がりやすい番組であり、リアリティーショーの良さでもあり怖さでもある。全ての誹謗中傷を個人で受けてしまうというリスクがある。それだけに制作側のケア体制が必要だ。今回の検証では、まさにソーシャル時代のリアリティーショーのあり方、進め方などをしっかりと見詰め直す検証にしたい」

その通りだと思う。立ち止まって考えれば、当事者であるフジも問題点が自覚できるはずだった。

フジと番審が一緒になって、『テラスハウス』という番組を見つめていたら、不幸な結末は防げた気がしてならない。他局についても同じ。不祥事は減らせるはずなのである。