photo by gettyimages

「テラハ」木村花さんの悲劇…「番組審議会」が行われていれば避けられた

BPOは問題が起きてからしか動けない

木村さんの命を守ることは出来なかったのか?

フジテレビの恋愛リアリティーショー『テラスハウス』に出演していた女性プロレスラーの木村花さん(享年22)が、SNS上で激しく攻撃されたあと、5月23日に自ら死を選んでから約2カ月が過ぎた。フジの社内調査チームによる調査結果はまだ出ていない。

一方で木村さんの母の響子さん(43)は7月15日、放送倫理・番組向上機構(BPO)に対し、この番組の制作過程で花さんの人格権が侵害されたとして審議を申し立てた。響子さんは番組スタッフの演出によって木村さんがまるで暴力的な女性のように描かれていたとしている。

あらためて考えてみたい。木村さんの命を守ることは出来なかったのか? 実のところ、悲劇は避けられた可能性が大きいと思う。

事前に『テラスハウス』がフジの番組審議会(番審)のテーマになっていたら、おそらく番組は軌道修正を迫られていた。

6月21日、新木場1stRINGで、木村さんの追悼セレモニーを行われた photo by gettyimages
 

木村さんの逝去から約2週間後の6月10日に行われた番審で、この番組がテーマになると、番審委員から厳しい声が相次いだ。 

フジに限らず、番審から批判された番組は改善を余儀なくされる。『テラスハウス』もひとたび番審のテーマになっていたら、従前の形で放送を継続するのは難しかったはずなのだ。

とはいえ、残念ながら木村さんが他界するまで、『テラスハウス』が番審のテーマになったことは一度もない。番審のテーマは各局とも担当役員が中心になって選ぶのが一般的だ。各局の番審委員もまた局側が選び、委嘱している。