この文化的な背景を研究している心理学者のリチャード・E・ニスベットさんは、著書『木を見る西洋人 森を見る東洋人』(村本由紀子・訳 ダイヤモンド社)で、このような見解を述べています。

──多くの西洋人が、「人はそれぞれ他者とは違う個性を持っている。個人的な成功や達成を目標としている」「相手に権力があろうと、年齢が上であろうと、その前に個人が尊重される。誰かに対して平等とする」としているのに対して、多くの東洋人は、「集団目標や協調性を重んじ、調和的な社会生活を維持することが個人的な成功よりも優先される」「階層的な関係を重んじ年齢が高い人を敬う」ことを大事にしている。──

つまり、人前で意見を言うときに、「自分の意見が他と違うことに価値を置く」西洋人たちは、たとえそこで反論があっても、さほど気にせず討論に持ち込むことができますが、翻って東洋人は調和を乱さないように、反論をできるだけ避けて意見を飲み込んでしまう傾向があるということ。

「出る杭は打たれる」という言葉もまさにそこ。この言葉は西洋では文化的にあまりない表現だそうです(もちろん、一部の日本人も除いて)。