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「同意のない性交=レイプ」…フィンランド「性犯罪法改正」その中身

「自発的な参加」がポイント

レイプをめぐって…

フィンランド法務省の性犯罪法改正委員会は2020年7月7日、同意のない性交をレイプとする改正案を提出した。「性犯罪法の全面的改正」と題された315ページにおよぶ報告書だ。

現行法は暴力または脅迫によるもの、自衛能力のない状況下での性交をレイプとしている。しかし、改正案ではこうした要件ではなく、同意がないことが最も重要な基準になる。暴力や脅迫はなくても自衛しなくても、同意していない場合の性交はレイプであり犯罪になるのだ。

同意していないことを示すのは言葉のほか、表情、ジェスチャー、または「その他の行動の欠如」である。

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前回の性犯罪法の改正は1999年。すでに、性犯罪に対する見方は大きく変化している。

90年代は、夜更けてパーティが終わる頃、性暴力にあっても悪いのは被害者と思われるのが普通だったという。現行法はすでに古くなって現状に合わなくなっており、改正の必要性があることは以前から指摘されていた。

被害者は、性暴力にあうと恐怖や屈辱で体が固まり、抵抗できなくなってしまうことが多い。しかし、それは現行法では自衛できるのにしなかった、つまり同意があったと見られてしまうことがある。

また、90年代に警察が出していたレイプにあった際の対処法には、より危険な状況になることを避けるため、抵抗はしないよう助言するものもあった。

現行法では被害にあったことを届けるときに、そのときの状況、暴力や脅迫があったこと、抵抗したこと、または抵抗できなかったことなどを説明する必要がある。そうした説明をすることが苦痛で性暴力にあったことを人に話さず、自責の念から鬱などの問題につながることもある。

しかし改正案では、暴力や脅迫、抵抗について説明しなくてよい。同意はなかったことで充分であり、セカンドレイプを避けることにもなる。