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1回9800円!「尿1滴」でできる凄いがん検査「N-NOSE」とは?

申し込みが殺到する「6つの理由」
マネー現代編集部 プロフィール

また、製薬系ベンチャーだと、国の承認に至るまでのプロセスに膨大な資金や時間が必要になる。だが、N-NOSEは検査サービスだ。そのため世に送り出す際、必ずしも国から承認をとる必要はなく、その分のコストは抑えることができた。

とはいえ、研究開発費がかさむため、立ち上げ当初から経営状況はラクではない。広津さんは思いを貫くために、知恵を絞り工夫を重ねた。

 

たとえば、臨床研究のコストを抑えるための「0円臨床研究」というアイデアだ。

N-NOSEの有効性を幅広く検証するには、臨床研究に手を貸してくれる協力機関が欠かせない。数十、数百の症例だと検証にならないので、数千単位で症例を集める必要がある。けれども、資金の余裕はさほどない。

そこで、N-NOSEに関心を持つクリニックや大学医学部の先生らに説明して、共同研究という形で参画してもらう。臨床研究の経費は、お互い掛かる分だけそれぞれ自分で持ち出すというスタイルだ。その代わり、研究成果が出たときは、相手には広津さんと共著で論文の第一著者になってもらう。研究者にとって論文を出すことは、ある意味でお金よりも重要なことなので、「0円臨床研究」は共同研究先の医師にとっても、十分なメリットが見込めるという。

「広津はもともと基礎研究者です。ドクター時代の論文は、科学雑誌『ネイチャー』や『サイエンス』にも掲載されたほど。いちベンチャー企業のCEOだけではなく、いわゆる一流の科学者です。どこへ行ってもトップサイエンティストとして迎え入れてもらえます。『ドクター広津』と敬意をもって対応してもらえることが、ビジネスを前に進める上でどれほどプラスになっていることか。日本の19機関をはじめ、海外でもいろいろと協力機関が出てきている背景には、広津のこうした実績も大きく影響しています」

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