6月末に日本銀行が発表した2020年第一四半期の資金循環(速報)によれば、個人の金融資産は19年12月末から3.4%減の1,845兆円となった(図表1-1)。
株価下落の影響が主因であり、減少率としてはリーマンショック後最大となった。
一方、現預金は前年比2.1%増で1000兆円台を維持したことから、金融資産に占める現預金の割合は54.2%へ急上昇した (図表1-2)。
個人の預貯金の増加の背景にあるのは何か。
給付金等による増加もあるが、それ以上に効いていると思われるのは、新型コロナの行動制限による支出の抑制である。